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英語学習事始の思い出
- 2017/08/09(Wed) -
みなさんは、英語の小菅先生を覚えているだろうか。
私たちが高校に入学して最初の英文法の授業で、勉強すべき図書として 『新々英文解釈研究』 と 『和文英訳の修業』 を挙げた先生だ。

先生の指令を完遂した人はどれだけいるだろう。
私を知る人は、特に、110Hの者たちは、私が新英和中辞典の動詞の例文を丸暗記していたのを知っているかもしれない。最初にre-で始まる動詞、次はcom-, con-で始まる動詞をやった。refer とか、recommend とか、reveal とかの例文にシビれていた。

しかし、私は、高校時代は英語は4どまりだった。クラスのみんなも、私が英語が得意な印象はなかったと思う。その私が、翻訳書を出したり、高校生向けの英語問題集を書いたりしていることを知ったら、あの世の小菅先生も驚いているにちがいない。

その後、浪人時代に、私は、上掲後書の例文500は、駿台で教わった伊藤和夫先生の700選とともに丸暗記した。上掲前書の文章も覚えようとしたのだから、私は、オカシイ受験生だったと言える。


     ――――――――――――――

その私がいま、沖縄の離島で小学生から浪人生までを相手に勉強をみているのだが、高校生が入ってくると最初にさせるのは、『和文英訳の修業』 の500文を丸暗記させることだ。無論、1つひとつの文章に含まれる熟語も文法要素も説明していく。

「三つ子の魂百まで」 という諺の意味を私なりに引き受ければ、私の高校時代、小菅先生に刺激された英語学習で芽吹いた 「暗記」 の習性は、私に20代前半で英語のほかドイツ語・ロシア語・ラテン語・古典ギリシャ語・サンスクリット(文学)を習得させ、その後の私の 「言語研究」 のきっかけをつくったし、スウェーデン語でも同じような勉強を経験させ、彼の地で私を活動させた。


人生で出会う人は有限だ。大学やスウェーデンで出会った恩師たちとともに、高校時代の小菅喜三郎先生も私の人生に決定的な影響を残した人物だと言える。


もし、霊魂というものがあり、どこかで先生にまた会えるなら、今度は、少しはちゃんと先生の前で受け答えできればよいと願う。

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(2009.5.28.記)



そうして、また春が来て、私のような者にも、英語を教えてほしいと高校生がやってくる季節になった。

きょうも、きた生徒二人に 『和文英訳の修行』 を買ってくるように指示をした。

私の生徒は、これを暗記するところから始める。


しかし、この小さな島で、次々と注文される 『和文英訳の修業』 の版元・文建書房は、おそらくこの現象に首をかしげていることだろう。


これも、小菅先生から私へ、そして、私から私が出会った高校生への、知識の伝播なのだ。

こうして、人は、他者へと、後代へと、自分の思いを遺してゆきゆくのだろう。

(2010.4.09.記)




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