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古きもの
- 2016/05/07(Sat) -
「あなたは古いものが好きだから」 観せたい映画がある、と恋人に言われて、昔、観に行った映画がある.



有楽町で観たそれは、ヴェンダースの 『リスボン物語』 だった.



映画が始まっても、しかし、私はその彼女の意図がわからず、主人公の初老の男がヨーロッパを国境を越えてドイツからリスボンへクルマで移動するところが、多国語使用者の私におもしろいと映るだろう、と考えたのかといぶかしかったが、『都会のアリス』 同様、ロードムービーが実は大好きで、自分の人生までそれに近くなってしまっている私には、序盤はそれはそれでおもしろかった.

やがて、Madredeus が登場し、女性歌手に主人公が懸想している描写になったところで、自由な恋愛の在り方が私に好まれると彼女はおもっているのだろうか、とも疑われた.それは、それで、私の行動でもあるが.



mdr.jpg



終盤で、古い手回し式のカメラで映画を撮ることに執着している男が登場して、それが、私に合うと思っていたのだ、でも、ちがったね、と彼女から打ち明けられた.
私の 「古いもの好き」 は、単に、ヨーロッパからアジアの古い諸言語を日々研究している、というだけのものだったから.
むしろ、個展を開くなどカメラマンでもある彼女のほうに、その映画は関心の的だったことだろう.
私も、しかし、ヴェンダース作品はすべて観ていたから、なんであれ満足したことは言うまでもないが.


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「フィロ ソフィ」 には、古いもの、そこに価値があるとおもう.そこにこそしかない、ともおもう.

どうやって生きていったらよいか、という問題は、すでに、紀元前のソクラテスやゴータマによって、いや、彼らの先蹤者たちによって太古の昔から思考されていて、現代の生身のニンゲンは、あとはそれをいかに 「実践して日々生きるか」 という問題だけが残っていると言えるだろう.

所詮は地球上のこの世界の中での私たちの現代生.
移動して出会える異人種や未見聞の物事もこの星の中をまず超えることはない.
愛することのできるヒトやその他生物の数にも限りはある.
太古からの問題を忘れて生きる、文字通りの酔生夢死の日々はそれはそれで甘美で有頂天の人生なのか.



━━━━━━



私は、別に、古いものが好きなわけではない.



ただ、立ち止まって考えてしまう習性がある、というだけだとおもう.

もう、その昔の恋人にこれを弁明することはできないが.

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